もう1つのMac用定番FTPクライアント「Yummy FTP」

Notice (Update: 2019-12-29)

YummyFTPは開発者がお亡くなりになった為、現在では公式サイトにも繋がらなくなってます(SetApp版も削除されたようでこちらも使えません)。また、アプリそのものが64bit化していない為、macOS Catalinaでは動作しません(Mojaveでは動作しますが時々「このアプリは32bitなので64bit版に更新しろ」的な警告が出ます)。

その為、ここに載っている情報は現在ではほとんど意味を成さなくなっているのですが、使っていた記録としてこのまま残します。代替としてはTransmit(直販:5400円/Mac App Store版:年額2800円)、もしくはForklift(約3200円)をオススメします。

これまでMacで使ってきたFTPクライアントはTransmitだったのですが、これが5になってから従来比1.5倍ほど値上がりしてしまいましてん。長年使ってきたのでそのうち購入するつもりなんだけど(早いし使い慣れてるし)、Mac用の2ペイン型FTPを探してる人にはちょっと厳しいお値段(5400円)なのが。かと言って、Cyberduckは1ペインだし、FileZillaは2ペインに対応しているけども、セキュリティ面でのやらかしが多い(SourceForge配布版にマルウェアが仕込まれていたケースが多々発生している)ので、今ひとつ信用できない。

そんな人にYummy FTPオススメです、っていうのが今回のお話。

Yummy FTPの概要をざっくりと

Yummy FTP Pro

FileZillaやTransmit同様、2ペイン表示に対応したMac用FTPクライアントで、ProとLite(※Proの機能制限版)の2種類。お値段はPro版が3600円、Lite版が1200円。「2種類あるけどどっちがええのん?」ってなるのですが、Lite版でもFTPS/SFTPでの接続に対応しているので、普通に使う分にはLiteでも必要十分です。…が、Lite版では痒いところになかなか手が届かないレベルでの機能制限がかかっている(&1台にしかインストールできないので複数台Macを持っている場合は不便)ので、すべての機能が使える(かつ最大3台までのMacにインストール可能)Pro版がオススメ。あとこのソフト、3ヶ月〜半年に1回位のペースで色んな物捨てすぎだろレベルで爆値下げしている(一番安かった時で98%off)事があるので、買うならこのタイミングです。それを考えるとLite版ではなくPro版を買った方がかなりお得です(※個人の感想です)。

あと、(翻訳精度はさておいても)日本語にネイティブに対応しているのでとっつきやすく、2ペイン式FTPクライアントを使った事があるならそのまま直感で使えてしまうのもメリット。肝心の転送速度に関してはTransmitとほぼほぼ変わらないです。お使いのレンタルサーバーの状況にもよりますが、速いですし、転送完了したらちゃんと通知もしてくれます。

早速接続してみよう

何はともあれ接続設定。ここではエックスサーバーでの接続例を載せています。

FTPSで接続してみる

接続画面で以下を入力。

プロトコル
FTPS(SSL/TLS)を選択
サーバー
sv***.xserver.jp(またはサーバーID.xsrv.jp)
ユーザ名
FTPユーザー名
パスワード
FTPパスワード

実はこのままだとダメで、「不明」タブの中にある「Force TLS」にチェックを付けないと接続できないので要注意。なお、これでも接続できなかった場合は「PROT P]のチェックを外すといいらしい(自分の環境ではなった事がないので未検証)。

接続設定画面

SFTPで接続してみる

前述のFTPSよりも安全にファイル転送を行える接続方法です。手順の途中でターミナルを使う場面が出てくるので難易度は高め。最近では格安のレンタルサーバーでもSFTPでの接続に対応する所も増えてきましたので、もしお使いのレンタルサーバーが対応しているなら、FTPSよりもこちらで接続する方がセキュリティ面で見てもベストです。

秘密鍵の準備

ドットで始まるファイル・フォルダ(隠しファイル・フォルダ)が、Finder上で見えるように設定を変更している前提で説明を進めておりますが、ここではこの手順を省略します、スミマセン…(「Mac ターミナル 隠しファイル表示」とかで検索してください)。まだの方は先に設定を済ませておいてください。

サーバーパネルからSSHの設定をONにした後、エックスサーバーのSSH設定マニュアルにある手順に沿って公開鍵認証用鍵ペアを作成します。ローカル上で生成した公開鍵を登録する方法と、サーバー上で公開鍵認証用鍵ペアを作成して秘密鍵をダウンロードする方法の2通りありますが、前者はターミナルを使う方法になる為、ターミナルの操作に慣れていない方は後者で作るのをおすすめします。ここで作った秘密鍵ファイルを以下の場所に移動します。

/Users/(MacOSのユーザー名)/.ssh/

移動させただけではセキュリティ面で危険(1)なので、ターミナルを開いて以下のコマンドを入力し、オーナー以外が扱えないようにパーミッションを設定します。

chmod 600 /Users/(MacOSのユーザー名)/.ssh/(サーバーID).key

接続する

秘密鍵を用意できたら早速接続してみましょう。

SFTP接続設定
プロトコル
SFTPを選択
サーバー
sv***.xserver.jp(またはサーバーID.xsrv.jp)
ユーザ名
FTPユーザー名
パスワード
秘密鍵のパスフレーズ ※FTPパスワードではない事に注意
初期フォルダ
/home/ユーザーID
ポート
10022
SSHキー
/Users/(MacOSのユーザー名)/.ssh/(サーバーID).key

SFTP接続の場合、必ず初期フォルダを指定してやらないと、ホスト側に本来自分が見てはいけないものが表示されてしまう(そして自分のサーバースペースにたどり着けない)ので要注意。FTPSであっても初期フォルダは設定する方が良いですが。

おまけ

単品買い切りタイプの他にも、こういう形でのサブスクリプション型(月額払い)で使う方法もあります。

Setapp

最近登場した「Setapp」という、月額1110円程(※2017/08/16現在の為替レートで計算 1ドル=約110円)で、AdobeのCreative Cloudみたいに登録されているアプリを無制限で使うことが出来るアプリのラインナップに、Yummy FTPが入っています。

Setapp ラインナップ

Setappの登録アプリ一覧の中で、Yummy FTP以外に使いたいアプリが複数ある場合で、且つサブスクリプションに抵抗がなければ、こちらもオススメです。

  1. 接続しようとすると「パーミッション644はアカンから適切な値に変更しろ(超意訳)」とYummy FTPに怒られて接続も拒否られる。なおTransmitだとパーミッション644のままでも特に怒られずそのまま接続できちゃったりするのだが、それもどうなんだ…
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