MacBook Proの分解、改造は自己責任でお願いします。また、非常にリスクが高い作業になりますので、事前に必ずバックアップを。
これまでに、最小構成で購入したMacBook Proにアレコレ増強して運用してきました。
これだけの増強だけでもWinマシンに比べてかなり快適に運用出来てたんですが、最近立ち上がりがちょっと遅くなってきたのでそろそろSSDにするかな…と思いたち、SSDに換装(換装ついでにOSもmacOS Sierraをクリーンインストール)。
参考サイト
- AKIBA PC Hotline!: 旧型MacBook ProをSSDで高速化、HDD時とは別物の快適さに(※Early 2011での換装例)
- 漂流くらぶ: ド素人の私がMac Book Pro(mid 2012)をSSD500GBに換装し、さらにEl Capitanにしてみた。
- MOOOII: 古〜いMacBook Pro(late 2011)のHDDをSSDに換装カスタマイズ!【PART2】
- OSX: Mac (El Capitan) で SSD の TRIM を有効にする方法 | siro:chro
HDD→SSDへ換装するための準備
SSDの容量はどうする?
もともと内蔵していたHDDの容量は500GBでしたが、画像データ等はHDDではなく外部のUSBメモリに保存していた為、実際には50GB位しか使ってませんでした。それを考えると、OS+アプリ+システムキャッシュ等で500GBもいらんかもなあ…と判断したので、ほぼ半分の275GBで妥協。
…とまぁ私の場合はこんな感じだったのですが、用途に応じて容量の多いものを選択するといいです。ただし240GBよりも少ないものは避けたほうが吉。
容量が決まったら購入しよう

おおかた欲しいものが固まったところで購入。用意したものは以下の通り。
- SSD: Crucial MX300 SSD 275GB
- 外付けHDDケース(2.5インチHDD/SSD対応でUSB3.0接続タイプのもの)
- 精密ドライバーセット(+0と+00)
- トルクスドライバー(T6)
SSDは基本的に秋葉館が取り扱っているものであればいけるので、その中から選ぶといいです。私はCrucial MX300シリーズを選びました。というか、ググって引っ掛かった換装例がSamsungばっかりだったのだけど、Samsung製は使ってくうちに速度低下が顕著になったというレビューが散見されていたのと、そもそもギャラで散々やらかしまくってるし信用ならん、ってな感じで選択肢にすら上がらなかった。ちなみに第2候補はSanDisk製SSDでした。HDDケースは取り外したものを収納して外部ストレージとして使用するのであれば必須。が、うちの場合は買ったはいいものの、他の周辺機器が繋げられなくなったので結局使わずorz
開腹に必要な精密ドライバーは以前メモリを換装した時に購入したのですが、HDDを換装するには更に追加でトルクスドライバーを購入する必要がありました(ストレージを固定しているネジの取り付け/取り外しに使用します)。なお精密ドライバー、参考した所では+0で開腹までやっていた所が多かったのだけど、ネジをナメてしまう危険性もあるので+00を使った方がいいです。
HDD→SSDに換装
何はなくともまず開腹

Macの電源が完全に切れているのを確認した上で、精密ドライバーの+00でネジを外し、裏蓋を外す。上の写真は外した所。3年振りに開腹したのでホコリも溜まってるんじゃなかろうかと思ったのだが、言う程溜まってなくて割と綺麗でした。が、用心の為エアダスターで飛ばしておきました。
HDDを取り出す

HDDを固定している固定具のネジを精密ドライバーの+0で緩め、取り外す。固定具のネジは取り外さない事に注意。

そ〜っとHDDを引き出し、SATAのコネクタを外す。このインターフェイス部分が薄いフィルム状になっているので、無理な力をかけないように。
SSDを実装

トルクスドライバーでHDDに取り付けてあるビスを外し、SSDに取り付ける。このビスがかなりきつく締められている為、意外と力がいる。中央についている透明のタブもSSDに付け替える。

あとは、HDDを取り外した手順の逆工程でSSDを実装して、裏蓋を閉じる。
macOS Sierraのクリーンインストール

さて、普通はTime Machineを使ってバックアップしていたデータをSSDに移し替えてそれまでの環境を再構築するのがセオリーですが、システム的にアカン奴までバックアップされてると、そのまま復元してしまって「なんか調子ようないなあ…」ってなオチになりやすいので、基本的に私はTime Machine使いません。てか、せっかくまっさらのSSDなのに負の遺産まで復元してしまうのもねえ。
ってな訳で、OSをクリーンインストールして1つずつアプリ入れて環境を再構築する手を選びました(macOS Sierraのブートドライブの作成方法は以前ご紹介したEl Capitanの起動ディスク作成手順とほぼ同じ方法でいけます)。

予め作成しておいたmacOS SierraのブートドライブをUSBスロットに差し込み(SDカードで作成した場合はカードスロットに挿入しておく)、command+Rキーを押しながらMacを起動。OS X ユーティリティ画面に遷移したら、一番下のディスクユーティリティを選択。

SSDを選んでタブメニューから「消去」を選択、フォーマット形式を「Mac OS 拡張(ジャーナリング)」にしてフォーマットを実行。フォーマットが完了したらOS X ユーティリティ画面に戻り、「OS Xを再インストール」を選択。あとはガイダンスに従ってインストール作業を進めればOK。
SSDのtrimを有効にする
実はSSDを取り付けただけの状態だと、書き込み速度の低下を軽減する「trim機能」が作動していない(社外品SSDの場合はデフォルトでtrim機能がオフになっている)ので、これを有効にしておく。
ターミナルを起動し、以下のコマンドを打ち込んで実行。
sudo trimforce enable
自分はターミナルでさくっとやってしまいましたが、ターミナルの黒い画面が怖いっていう人はTrim Enablerというアプリでもtrimを有効に出来るのでそっちの方がいいかも。
SSDに換装するメリット
特にメリットがデカイのは以下の2つ。
- OSやアプリの起動が早くなる
- パームレストの発熱量が減少(=バッテリー負担が減少)
起動に時間のかかるPhotoshopやPainterが1分足らずで立ち上がるのはデカイっすよ。それだけでもSSDに変えた甲斐があったというもの。これでまだ数年は現役で活躍してくれそうです(ぶっ壊れない限りは)。